小学校は税金を使って最低限度の教育を施す場所ですから、難関中学の試験問題に対応したものではありません。
塾で優秀な子が、小学校の授業を聞かなくなったり、サボったりするのは、このようなことを肌で感じているからだと思います。これを受けて、学校の先生もその優秀な子やその塾自体に嫌悪感を抱いているように見受けられます。
時々、つまらない授業をする学校の先生が悪いのだという意見を聞きます。一理あると思います。ただ、学校の先生は学習指導要領のしばりがあり逸脱しにくい中、授業を行っています。また多岐にわたる業務の1つとして、授業があり授業準備に集中できる環境ではないようです。
つまらない授業になるのは、学校の仕組み上必然というか、この仕組みの中で面白い授業をやれている学校の先生がむしろすごいと考えるべきだと思っています。
では、優秀な子は、そうした学校の授業に対してサボっていいのかというと、決してそうではありません。
処世術うんぬんを磨くという社会的な教育としてだけではなく、中学受験で点を取る観点から授業をカスタマイズできると思っています。
1つは、学校の授業は基本中の基本を扱うことから、その基本を改めて見直してみるという使い方です。
昨今では、国語だけではなく算数理科社会においても自由記述問題が増えています。その中でも基本的な用語を理解できているか使えているかは1つ得点のポイントになります。
そもそも、○○は□□なので
という書き方です。
基本を理由としてあげることで知識点も拾えるようになります。
先ほどの、小学校は税金を使って、最低限度の教育を施す場所という記述などもそうです。知識と理由をアピールできるので、点数を重ねやすい利点があります。
小学校の授業、教科書にはこうした基本が正確に記されているので積極的に使っていきましょう。
もう1つは、授業の中で自分がサブ先生になるという使い方です。これも先ほどの記述に関連するのですが、口頭で説明する機会は記述力の向上につながります。
分かりきったことでも、書面口頭で表すのは慣れないうちは難しいです。
先生の進行を手助けする形で、なんなら先生より分かりやすく説明する勢いで、問題や公式の本質を解説できるようになるとよいと思います。その台本をノートに記していきましょう。
サピックスでは、生徒の発言を促す形で授業を行います。が、内容が高度なので、最初から最後まで分かりやすい形で発言しきれることはマレだと思います。
小学校の授業を使って、そうした能力を磨いていきましょう。